レールブレーキの選択と適用方法
リニアモーションシステムを駆動するサーボモーターやステッピングモーターには、ブレーキ機能が搭載されていることが多く、ステッピングモーターの場合は、電源オフ時にモーター(ひいては負荷)の動きを防止するためのディテントトルクを備えています。しかし、アプリケーションによっては、冗長性を確保して安全要件を満たすため、あるいは外部プロセスの実行中にハンチングやディザリングを起こさずに負荷を正確に保持するために、二次ブレーキが必要になる場合があります。プロファイルドレールガイドを使用するシステムでは、レールブレーキが最適な選択肢となることがよくあります。
レールブレーキは、バネ力、流体、またはその両方の組み合わせによって、摩擦パッドをプロファイルレールの側面に接触させたり、接触を解除したりします。例えば、ある設計では、摩擦パッドを接触させるのにバネ力を使用し、解放には空気圧を使用します。別の設計では、接触と解放の両方に油圧を使用します。
メーカーは、空気圧、油圧、またはその他の力によって作動されるまでブレーキまたはクランプが開いている(解除されている)常時開設計(アクティブ設計とも呼ばれる)と、力が加えられるまでブレーキまたはクランプが接続されている常時閉設計(パッシブ設計とも呼ばれる)の両方のレール ブレーキを提供しています。
プロファイルレールの摩耗を防ぐため、レールブレーキはレールプロファイルの非荷重支持面に接触するように設計されています。また、様々なメーカーのレール製品ライン、さらには同じメーカーでも異なる製品ラインによってプロファイルが異なるため、レールブレーキもそれに応じて設計されています。つまり、各ブレーキは特定のメーカーの特定の製品ラインに適合するように設計されています。
レールブレーキを選ぶ際は、まず使用するレールに適したブレーキモデルを選択します。次に、特定のプロファイルレールに適合するオプションの中から、必要な保持力を発揮するブレーキを選択します。保持力には、荷重と、荷重に作用する外部加工力(ドリルなど)が含まれる場合があることに留意してください。また、荷重が垂直または傾斜している場合、ブレーキは重力に逆らって荷重を保持する必要があることにも留意してください。停止時間も重要な選択パラメータであり、特にブレーキを緊急停止状態で使用する場合は重要です。ブレーキが荷重を速く停止させるほど、移動距離が短くなり、損傷の可能性が低くなります。
レールブレーキは、繰り返しの動的停止を想定して設計されていないことに注意することが重要です。レールブレーキは通常、定期的なプロセス停止時に精密な保持を行うことを目的としており、負荷や装置に衝撃荷重による力がかかるのを防ぎ、ブレーキを犠牲にすることができます。また、冗長ブレーキ装置として、あるいは頻度の低い緊急停止にも使用できます。
投稿日時: 2021年1月4日